浅井工務店

コラム

企業紹介リフォーム

名古屋の老舗建設会社が自社のオフィス改装工事を本気でやったわけ

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私たちは、社員数20名ほどの名古屋に根付いた地元の建設会社です。
創業以来、私たちは地域に密着し、実直に建設業務を続け、今年で創立96年を迎えました。早いもので4年後は100周年です。そんな私たちはようやく(?)自社のオフィスに目を向けました。建設会社が、本気でオフィス改装をすることになった背景から完成までの涙あり、汗あり、笑いありのストーリーを、3つのコラムに分け、ご紹介します。

中・小規模オフィスのオフィス環境にお悩みの方や、古くなったオフィスを変えないといけないのは分っちゃいるけど踏み出せない企業様のご参考になると幸いです。

建設会社あるある

私たちの仕事は、創立以来お客様からのご希望を叶えるために、快適な住空間を創造することでした。現在の自社施工の本社ビルは1987年に竣工して以来、内部の大規模な改装は行っていませんでした。

現本社ビルは先代が強い思いを入れた建物です。

何度も図面を書き直し、施工中にも何度も変更を指示し、資材選定の見直しを何度も繰り返し完成しました。(当時の施工担当者は大変だったと思います)
そして完成したオフィスは、当時の建設会社としては上質で洗練されたオフィスでした。


≪私は当時入社したばかりでしたが、いまどきのオフィスで働けることにワクワクしました≫


事業領域もそれまでの公共工事主体の受注から民間工事へ転換し、会社としてビジョン・理念を掲げ第二創業期をスタートさせた時期でした。
おそらく当時もそれまでの古参のメンバーからすれば劇的な働き方の変化を経験したのだと思います。

それから37年を経て・・・

価値観・働き方・働く人たち・事務所の使い方が、大きく変化していることに気づきました。社内は、社歴の長い社員には慣れた風景です。でも新しい社員や、来訪者のみなさんから見たら、古ぼけた暗い印象と言わざるを得ない状態でした。
みなさんの空間は美しく快適に仕上げ続けてきたのに、自分の働く環境、おもてなしの空間を整えることは後回しにしていたのです。

なぜ後回しに?

「建設会社なので、工事はやろうと思えばいつでもできる」
「先代の思いやこれまでの思い出深い設備や備品等に手を出すのは、胸が痛む」
自社がどう見られ、どう評価されるのか客観視できていなかった

などが主な理由でした。

改装の目的(なぜ今改装を?)

改装の目的にはもちろん、浅井工務店がこれからますます発展していくことを前提としてでありますが、特に新しいオフィスに込めた3つの想いをここにご紹介します。

社員が誇りを持てる職場環境

新しいデスクや椅子、明るい空間で、社員が気持ちよく働ける環境を作りたかった。

モチベーションアップ!

採用活動で魅力を発信

若い世代の人たちにも『ここで働きたい』と思えるオフィスを目指しました。

企業イメージアップ!

来訪者へのおもてなし

お客様を迎える空間としてふさわしい、きちんとした会社である印象演出するオフィスにしました。

信頼度アップ!

大きな費用はかかりますが、それはこれからの発展を見据えた会社の覚悟です。

実際の社内はこんな感じでした

備品や設備の老朽化

黒ずんだ棚、扉がしっかり閉まらないキャビネット、天板が変形したデスク、引き出しの開かないサイドキャビネット(もちろん鍵もない)、ボロボロの椅子、擦り切れた畳の休憩室、よれたカーテン、変色したタイルカーペット、雨漏りのする天井、めくれた壁紙、時代を感じるタイプライターや数々の置物が放置状態。
蛍光灯は間引かれ、室内は暗い印象。全体的に、無機質な印象でした。

空間の使い勝手

  • 女性社員の更衣室が休憩室兼用で、落ち着いて使用できない。
  • 応接室が狭い。(部屋の割にソファセットが大きい)
  • 収納が確保されておらず、備品があちこち床におかれている。
  • 入口からオフィス内が丸見え。来訪者も気まずそう。
  • オンライン会議等のスペースがなく、オフィス内に無駄に響く声
  • 通路が狭く、カニさん歩きでしか通れない場所がある。
  • 天井からだらーんと配線が垂れ下がるなど、配線が増えて危ないし見栄えも悪い。
  • 来訪者へのトイレ案内も分かりづらい位置

書類管理

  • 紙が山積みでスペースがない、捨てられない文化が根付いていた。
  • 保管期限経過文書も、所せましと置きっぱなし。
  • そもそも建築関係図書は多いのです・・・。
    (法令に則り、デジタル化できるものは積極移行へ)

主な改装ポイント

  • オンライン打ち合わせ用の専用スペース、集中できる業務スペースを新設。
  • 収納スペースをしっかり確保し、整理整頓された空間へ。
  • 入口からの視線を工夫し、プライバシーにも配慮。
  • 既設のよい素材(建具や壁材の一部)は、そのまま残し活かす
  • 社員手作りの会議用大テーブルは、長椅子や長テーブルなどにリメイクして再利用
  • おもてなしの心を表現した印象のいいエントランス
  • 木目を基調としたデスクと、長く座っても疲れないチェア
  • カーペットはワークスペースと通路をゾーニングし、色で来訪者にも分かりやすく
  • 応接室は、8人掛けの広さと壁にはホワイトボードを設置し、商談しやすく落ち着いた雰囲気へ
  • 常時社内にはいない工事部門は、フリーアドレスデスクへ
  • 導線を改善し、社員が行き来しやすく
  • 天井は一部スケルトンで、天井高を感じつつおしゃれに演出

******これから工事予定******

  • 社長室をなくし(!)、社員用ランチスペースへ変更
  • 会議室は内装を整え、大テーブル→リメイク長机で、収容可能人数増へ。
  • 建物1階入り口から階段の内装変更
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建物1階
エントランスの予定パース

\Befor After写真掲載中/
施工実績は▶こちら◀から

社員や訪問者の反応

今回の改装の前と後について社員に感想を聞いてみました。

※改装してすぐのアンケートです。

Q. 改装前のオフィスで不便(&不満)だと感じていた点はなんでしょうか?

古い
部屋が暗い
昭和感
お客様の導線が悪い
来訪者に、社内が丸見え

Q. 改装前のオフィスと改装後のオフィスをそれぞれ5段階評価すると?

改装後は良い以上の評価(感想)のみ!
※改装前の評価の内訳をみると、工事課の方々の評価(「普通」多)と、内勤の方々の評価(「あまり良くない」以下)に差がありました。(オフィス内で過ごす時間の長さの差が出ています。)

Q. 新しいオフィスのGoodポイント👍を聞きました。

1位 明るくなったところがGood
2位 入口から社内が見えなくなったことがGood
(ガラスのパーテーションにより、入口から入り込む冷機も遮断されてGood)
3位 入口のロゴのところがかっこよくてGood
4位 整理がされたところがGood
5位 入口からの来客時の導線がGood

Q. 新オフィスで業務がやりやすくなった点はある?

書庫専用の部屋が設置されたので、あちこち探し回らなくてもよくなった。
すっきりしているので、集中力が上がる。
改装前に、書類の断捨離を進めたので、頭の中の整理もされた(と思う)
人をお招きするのにはずかしくなくなった。見てほしいくらい。

Q. まだ改善したい点は?

入り口のドアが重いのが・・・。
古いままのカギの保管ケースなども新しいオフィスに合わせて、変えたい。
空調管理を調整したい。
(フリーアドレスになったけど)新しい引き出しはほしい。
今後書類や備品の定位置を決め、今より分かりやすくしたい。
音響、ライティング、緑も増やすと、もっと落ち着いた空間にできると思う。

Q.デスク・椅子など備品面は?
Q.動きやすさを総合的に判断してください

やはり、元の備品がかなり劣化していたこともあり、デスクや椅子を新調したところ、高評価かしかありません。
また、動きやすさの評価も高くつけてもらい、導線を練ってデザインした甲斐がありました。

Q.今後も改善を続けますが、現時点で気づく要望は?

(休憩室・ランチルーム)ソファベッドを置く場所がほしい。
個人用のスペースがほしい。

Q. 改装第2弾(ランチスペースと会議室)について、希望を聞きました。

ランチスペースでは音楽が流れているといい。
ランチスペースは、少し遊び心がほしい。音楽、映像、置き菓子、雑誌、本など。
会議室でおこなうweb会議の機器の設営がスムーズだといい。

社外の皆様のお声

来社される方からすごくきれいになったとお褒めの言葉をよくいただきます。その中でも特に「明るい雰囲気ですね」と言っていただけることが多いです。
協力会社の方からもお電話で「新しくなったオフィスを見に行くのを楽しみにしています」との連絡があったり、そのほか完成後別の協力会社の方がご来社いただき、「いい雰囲気になったね」と様々な方とのコミュニケーションのきっかけにもなったと思います。

💡今回の改装は、同じフロア内で営業を続けながらの工事でしたから、普段はあまり現場の臨場感に日常的に触れることのない社員にとって、とても新鮮且つ勉強になったことも、副産物となりました。

工事概要

エリア愛知県名古屋市千種区
築年数築37年
構造SRC
工事内容事務所改装工事
施工面積194.86㎡(58.95坪)
工事期間2024年9月~2024年11月(約2.5カ月)
費用 約2,000万円

オフィス改装を通じて気づいたこと

オフィスの全面改装を行い、気づいたことがあります。
それは、日々の細かな変化には気づきにくいということです。
あるいは気づかないフリをしているのかもしれません。
無駄なペーパーが一日に2,3枚あったとしても気づきません。でも37年たてば数万枚に。
ソファやカーテンのほつれが一年で数ミリだったとしても10年たてば数センチ、37年もたてば・・・。
世の中は劇的な変化が起きているといわれますが、実は日々の小さな変化に気づかず、ある日突然、積み重なった大きな変化に目の当たりにし愕然とする、ということかもしれません。
旧オフィスにあった破棄するために山積みにされた不要な書類、備品、機材、大量の産業廃棄物を見てそう思いました。
ひょっとしたら10年後、今度はデータの山に埋もれているかもしれません。その次の10年でオフィスというハードウエアすらないかもしれません。
今回のオフィス改装はそんなことを考えさせられるきっかけになりました。

考えさせられた大量の産業廃棄物のほんの一部↓

当社はもうすぐ創業100年を迎えます。100年続けることが目的ではありません。
日々課題に取り組み、日々わずかな変化に気づき工夫し、改善し、進歩していく。
当コラムでは、自社オフィス改装を行った経緯と目的、その結果の社内外の反応をご紹介しました。自社オフィス改装シリーズとして3本立てでコラムを用意しています。内容は”工事開始までの社員の奮闘”と、”工事中の施工担当と私たちのの頼りになる協力会社さんの大奮闘のようす”。どうぞお楽しみください。

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